C現在の一般的な腰痛の治療法
腰痛の治療は、基本的には手術によらず保存療法を行い、急性期には固定、冷却、安静等で痛みを軽くして、慢性期には姿勢矯正や筋力強化等で再発を防ぐような施術をします。
これは痛みを改善するための対症療法であり、重度の怪我や骨の変性・変形の場合は元通りに治るわけではありませんが、肉体の苦痛や日常生活への支障を軽減させ、早期に社会復帰が出来るようにします。整形外科では、急性腰痛には薬物療法が主で、鎮痛剤や消炎剤、筋肉弛緩剤等を処方します(経口・坐薬・注射等による)。ヘルニア等で痛みが激しい時には、神経ブロック療法(局所に麻酔剤をうつ)を用いることがあり、神経作用を改善するためのビタミン剤や、眠れるようにするための精神安定剤が処方されることもあります。慢性腰痛には、主に湿布薬が処方されます。
急性期を過ぎた腰痛や慢性腰痛の治療は、「リハビリテーション」ともいい、整形外科では理学療法士が行いますが、この分野は接骨院(=整骨院)、療術、カイロプラティック等医療機関外でも、健康保険を使用するしないを問わず、施術が行われています。
その内容は
【1】物理療法(ホットパックで患部を温める)
【2】徒手療法(マッサージ)
【3】牽引療法(機械で腰椎を引っ張り一時的に神経への圧迫を軽減する)
【4】運動療法(腹筋や背筋等の強化訓練)
【5】補装具療法(コルセットやサポーターで固定する)等です。
以上の治療で全く効果がない時には、手術も考えます。
|