A急性腰痛と慢性腰痛の本質
発生からの経過による分類では、「急性腰痛」とは明らかに腰を痛めた瞬間があるもので、「慢性腰痛」とはいつ痛めたのか分からないが日常頻繁に腰痛があるものをいいます。
急性腰痛はいわゆる「ぎっくり腰」のように、重いものを持ったりかがんだりした時などのちょっとした動作や姿勢が誘因となって起こるケースが多く、症状が重いと強い腰の痛みのために動いたり歩いたり出来なくなります。通常は少し前かがみになったり、横向きで寝ると痛みが軽減することが多く、保存療法(手術をしない治療法)でも1〜2週間で動けるようになりますが、「どんな姿勢をとっても楽にならない」「発熱を伴う」「冷や汗が出る」等の症状がある時には、不安を解消するためにも一度整形外科で診察を受けましょう。整形外科は民間療法や代替療法についても効果があるものに関しては認めていますが、やはり確かな診断が出来るのは整形外科等の医療機関だけです。例えば骨折や脱臼はレントゲン(=X線)で、神経脊髄等の障害はMRI検査で、骨破壊等はCT検査で調べないと診断を確定出来ません。それに診断がはっきりした方が、他の治療院でも治療しやすくなります。
慢性腰痛は原因が特に思い当たらないというケースが多いのですが、理由は必ず存在します。例としては悪い姿勢を長く続ける、ウォーミングアップやストレッチをしないで運動する等があげられます。また、急性腰痛を放置して悪化し、慢性腰痛に移行するケースも多いので注意が必要です。そうならない為にも、早期に根本的に治療をしておくことや、普段から適度な運動を心がけることが大切です。
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